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WebLogicユーザー、グループ、ロールおよびポリシーのモデル化

WebLogic Serverには、WebLogicドメインの作成の一環として、ユーザー、グループ、グローバル・ロールおよびポリシーのセットを確立する機能があります。 ユーザーおよびグループは、組込みLDAPサーバー(DefaultAuthenticatorなど)の一部になり、Securityセクションのtopologyの下に指定されます。 WebLogicグローバル・ロールは、WebLogicロール・マッパー(たとえば、XACMLRoleMapper)の一部になり、WLSRolesセクションのdomainInfoの下に指定されます。 WebLogicポリシーは、WebLogic認可プロバイダの一部(つまり、XACMLAuthorizer)になります。

WebLogicユーザーおよびグループ

このモデルでは、WebLogic組込みLDAPサーバーにロードされる一連のユーザーおよびグループ(たとえば、DefaultAuthenticator)を定義できます。 新しいグループを指定でき、ユーザーは、WebLogic Adminグローバル・ロールにデフォルト設定されるAdministratorsグループなどの新規グループまたは既存のグループのメンバーとして追加できます。 ユーザーおよびグループの詳細は、「既知の制限事項」を参照してください。

プレースホルダーを使用してユーザー・パスワードを指定することも、「暗号化ツール」を使用して暗号化することもできます。 追加グループAppMonitorsを追加するSecurityセクションの例を、2人の新規ユーザーを追加し、ユーザーをグループに配置します。 DefaultAuthenticatorに定義されたユーザー属性を追加できます。 これは、Userセクションの下のモデル内の個別のフォルダUserAttributeの下に配置される限られた属性セットです。

topology:
  Security:
    Group:
      AppMonitors:
        Description: Application Monitors
    User:
      john:
         Password: welcome1
         GroupMemberOf: [ AppMonitors, Administrators ]
      joe:
         Password: welcome1
         GroupMemberOf: [ AppMonitors ]
         UserAttribute:
             mail: joe@mycompany.com

WebLogicグローバル・ロール

モデルでは、新しいロールの定義に加えて、既知のWebLogicグローバル・ロール(Admin, Deployer, Monitorなど)を拡張できるWebLogicロールを定義できます。 既知のWebLogicロールを更新する場合、UpdateMode{ append | prepend | replace }として指定でき、指定しない場合、デフォルトはreplaceです。 また、既知のロールを更新する場合、指定されたExpressionは、デフォルトの式を持つ論理ORになります。 ロールのExpression値は、WebLogicセキュリティ・ロール・マッピング・プロバイダにWebLogic RoleEditorMBeanを使用する場合と同じです。

たとえば、次のWLSRolesセクションは、既知のAdminDeployerおよびMonitorロールを更新し、ロール名としてTesterを持つ新しいグローバル・ロールを追加します:

domainInfo:
  WLSRoles:
    Admin:
      UpdateMode: append
      Expression: "?weblogic.entitlement.rules.IDCSAppRoleName(AppAdmin,@@PROP:AppName@@)"
    Deployer:
      UpdateMode: replace
      Expression: "?weblogic.entitlement.rules.AdministrativeGroup(@@PROP:Deployers@@)"
    Monitor:
      UpdateMode: prepend
      Expression: "?weblogic.entitlement.rules.AdministrativeGroup(AppMonitors)"
    Tester:
      Expression: "?weblogic.entitlement.rules.IDCSAppRoleName(AppTester,@@PROP:AppName@@)"

Adminロールには式がデフォルト式に追加され、Deployerロール式がデフォルトに置換され、Monitorロール式がデフォルト式の前に付加され、Testerは指定された式の新しいロールになります。

また、Expression値では、前述の例に示すように、「ツールの作成」の実行時に指定された変数のプレースホルダー構文を使用できます。

WebLogicポリシー

モデルでは、WebLogicリソースに対する追加の認可ポリシーを定義できます。 現在、WDTでは、即時利用可能なデフォルトの認可ポリシーの編集はサポートされていません。

特定のリソースに対して新しいポリシーを定義するには、例に示すように、ポリシーの論理名を構成し、ResourceIDおよびPolicy式フィールドを指定する必要があります。 複数のモデル・ファイルを使用する場合は、1つのファイルで以前のモデルで定義されたポリシーをオーバーライドする必要があるため、この名前は重要です。

domainInfo:
  WLSPolicies:
    MyQueueSendPolicy:
      ResourceID: 'type=<jms>, application=MyJmsModule, destinationType=queue, resource=MyQueue, action=send'
      Policy: 'Grp(Administrators)|Grp(Operators)|Grp(Monitors)'

ポリシーの正しいResourceIDおよびPolicyモデル値を決定するには、WebLogic Remote Consoleとそのセキュリティ・データ・ツリーを使用して目的のポリシーを作成し、「詳細」タブを使用してResource IdおよびPolicyフィールドの値を表示します。 WebLogic Remote Consoleのこれらのフィールドの値は、モデルのResourceID属性およびPolicy属性に直接コピーできます。 これらのフィールドの値は、YAMLモデルで引用符で囲む必要があることを忘れないでください。

既知の制限事項

  • ユーザー、グループおよびロールの処理は、Create Domain Toolの使用時にのみ行われます。
  • WebLogicグローバル・ロールは、WebLogic Serverバージョン12.2.1以上でのみサポートされます。
  • WebLogicグローバル・ロールは、WebLogicセキュリティXACMLロール・マッピング・プロバイダ(XACMLRoleMapperなど)に対してのみ更新されます。
  • 現在、WDTではデフォルトのWebLogic認可ポリシーの変更はサポートされていません。